奚琴(ヘグム)は、小さい共鳴筒に縦に棹を立て、共鳴筒と棹を二本の弦で結び、

二本の弦の間に馬の尾で作った弓を通し、弓で弦をこすって音を出す西洋音楽のバイオリンと同じ擦弦楽器(弓で弦を摩擦して音を出す楽器の総称)の一つです。

右手は弓を弦に摩擦させ、左手は二本の弦を一度に握ったり離したりしながら、

音の高さを調整します。

二本の絹糸から鳴る切なく悲しげな音色が特徴です。

 

国楽器を作る材料を八音と言い、この8つの材料を使って楽器を作りますが、

ヘグムは60余種類ある国楽器の中でも8つの材料を全て使い作られた唯一の楽器です。

(8つの材料ー金・石・絲・竹・匏・土・革・木)

 

ヘグムは本来、中国、泰の楽器、ヒョンド(弦鼗)の系統を受け継いだもので、

『文献通考』によれば、中国、泰のヒョンドが原型だというが、このヒョンドは唐の時代に遼河の上流北方に住んでいた胡族の中、ヘ(奚)という遊牧民によって作られた楽器であり、元の時代には「胡弓」とも呼ばれました。

現在のヘグムは、高麗の睿宗9年に宋から輸入されたものを改良したもので、

韓国ではヘグムの音を真似て、「カンカンイ」「カンケンイ」或は、「ケンケンイ」「エン琴」「ヘン琴」等とも呼ばれました。

楽器の分類に於いては、朝鮮時代の楽典『樂学軌範』では、唐楽器として紹介されているが、これに先んじた『高麗史』楽志に於いては、郷楽器に分類されています。

さらに中国では唐、宋以降には俗楽に使われ、韓国では高麗以後、唐楽、郷楽の両方で使われたが『楽学軌範』の時代(朝鮮・成宗)には郷楽にのみ使われました。

 

ヘグムは正楽(雅楽)と散調、創作音楽など、あらゆる音楽分野で使われているが、

今日では、人気ドラマの中でも演奏されることが多くなり、特に青少年層で幅広い人気を呼んでいます。

表現力が多様なことから、無限の開発可能性が滞在する独奏楽器として、

今日、国楽器の中で最も広く脚光を浴びる楽器となっています。

 

1960年代からは朝鮮で改良が続けられ、

ソヘグム、中ヘグム、大ヘグム、低ヘグムが生まれました。

この4種類を指し、奚琴属楽器と言います。

弦は4本の鉄線を張り、弦の上から弓で弾いて音を出します。

音色は澄んでいて柔らかく、多様なジャンルの演奏が可能です。

 

 

 

深く悲しく、柔らかくも切ないヘグム音色・・・

民族の魂がこもったヘグムの余韻を

これからも大切にしていきたい。